ダブルバズーカアンテナの実験(SWRの比較)

 CQ hamradio 7月号にJA2QXYさんのダブルバズーカアンテナの解説/製作記事が掲載されたせいか、 ここ数日、昨年6月のこのブログの記事、http://super.dxers.net/blog/jk1fnl_blog/2008/06/post-34.html へのアクセスがかなりたくさんあることに気がつきました。

 じつは、その後、2mでダイポールとの比較実験を行っていました。ただ、某匿名掲示板で、同じような実験を提案していたひとがいて、そのひとと間違えられるのが嫌だったので、結果は仲間とのMLに書いただけでした。

 その後、その掲示板のひとは実験を行っていない様子ですし、ダブルバズーカアンテナの関心が高まっている時期でもあり、半年前の実験結果をオープンにする次第です。

 半年前は、冬でして、外は寒かったんです。なので、外では実験していません。室内実験です。

 以下、某MLへの投稿に若干手を加えました。

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 私は、ダブルバズーカアンテナのメリットがどこにあるのか理解できずにいます。

 ネットで調べると、
   ・広帯域で
   ・ノイズに強く
   ・ゲインがある
などと書かれていますが、ダイポールとどこが違うのかなんて思ってしまいます。
 http://www.vk1od.net/DoubleBazooka/index.htm には、損失の大きさが結果的に低SWRになっていると結論しています。バランが不要というところが唯一のメリットだと思いますが、ネットで見かける製作例は、ことごとくバランを併用したものです。

 実際に作って、ダイポールとの比較を行ってみたいと考えていたのですが、時間がとれたので、試してみました。
 ただし、室内実験なので、周囲の影響が少ない広い空間で行うと、違う結果となるかも知れません。

 周波数は144MHz帯です。1.5DQEVを使ったダブルバズーカを、普通の接続とクロス接続の二通りで試しました。1.5DQEVは、スペアナ+トラジェネで、きちんと電気的1/4波長を測定して長さを決め、両端に接続したビニール線を切りながら調整しました。
 ダイポールアンテナは、細いビニール線で作ったものとアルミパイプで作ったものの二通りです。

 室内で電界強度を測るわけにはいきませんから、まずはSWRのみです。アルミパイプのダイポールは、長さの調整がきわめて面倒ですから、SWRを追い込み切れていません(ダイポールのインピーダンス73Ωを考えれば立派なものかも知れません)。同軸ケーブルは、手持ちの関係から5DFBを約2m、バランはパッチンコアで代用です。

         DB         DB         ダイポール  ダイポール
         クロス       ストレート  ワイヤー      パイプ
SWR min 1.3             1.3            1.3           1.5
1.5の幅     3.5MHz         3.4MHz       2.4MHz         ---
2.0の幅    10.6MHz        14MHz        7.2MHz        12.7MHz
           
 この結果から、というわけで、ダブルバズーカはワイヤーダイポールに比べ、SWR特性がよい帯域が広いことがわかりました。ところが、エレメントを太いパイプで作ったダイポールは、ワイヤーに比べ、たいへん広い帯域です。最小のSWRが1.5までしか落ちなかったのですが、もし落ちていたらダブルバズーカを凌駕していたかも知れません。

 機会を作って、屋外で電界強度を測ってみれば、アンテナのロスの影響がわかると思います。実際に作ってみて、ここまでのところは、やはり重くて高価な同軸を使う意味は薄いと感じた次第です。一方で、バランが不要とのVK1ODの記事を信じれば、それはそれで、意味があるといったところでしょうか。

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 エレメントの太さが帯域に関係することは理解できます。実測の結果もたしかにそうでした。一方で、エレメントの同軸ケーブルが太いとはいえ、所詮1.5Dですから、9mmのアルミパイプよりははるかに細いわけで、それにしては広帯域なのかも知れません。

 CQの記事は、私の実験でいうところに、クロス型のバブルバズーカを、ダブルバズーカとして取り上げています。この記事を読んでいると、いくつか疑問が沸いてきます。
  ・エレメントの太さは、帯域と大きく関係してきますが、比較したダイポールのエレメントの太さの
   記述がありません。
  ・広帯域の理由を説明している図8が「予測」であり、その根拠が書かれていません。
  ・「アンテナ自体のjXと同軸セクションのjX」とは何のことなのかわかりません。

 ただ、これは私にはわからないということで、記事が間違っている間違っていないの問題ではありません。
 しかし、本当に比較を行うのであれば、ダイポールとダブルバズーカをすぐに切り替えて比較できる環境を作らなくてはなりません。記事のようにHFローバンドなら、それが難しいはずで、それなら私が行ったように、2mあたりで実験してみれば済むことです。
 私の実験は半年前のことですから、もう試作アンテナはばらしてしまいました。ただ、もう寒い時期ではありませんから、本格的に屋外で実験というのも楽しいかも知れません。でもね、梅雨は雨が多いし、あければ暑いしなぁ。

 いまのところ、ダブルバズーカは、エレメントが太いのと、給電部のロスが多いから送信機から見たときのリターンロスが(ロスの分)よくなって、その結果帯域が広いというVK1ODの意見に賛成です。 

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このページは、JK1FNLが2009年6月24日 23:54に書いたブログ記事です。

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